マイナに他人口座登録 人為的なミス原因、福島といわきで5件

 

 マイナンバーと公金受取口座をひも付けして登録する手続きで、福島、いわき両市は23日、誤って他人の口座が登録されるトラブルが発生したと明らかにした。人為的なミスが原因で、誤って入金するなどの被害は確認されていないという。

 福島市はミスが4件あった。市によると、マイナンバーカード取得者に付与される「マイナポイント」の手続き支援窓口は、独力での手続きが難しい高齢者らが利用し、委託業者がサポートしている。本来は1人ずつ登録が完了するたびに専用サイト「マイナポータル」からログアウトしなければならないが、担当者がこの操作を失念したまま次の利用者の情報を入力し、口座が上書きされたという。

 他人の口座でもマイナンバーとひも付けられ、ポイントが付与されたため、利用者もミスに気付かなかった。ただ4月10日に支援窓口を再び訪れた利用者の登録口座が本人名義ではないことが発覚。市がマイナポータルを運営するデジタル庁に照会したところ、さらに3件のミスが判明した。市は利用者に謝罪し、登録口座を訂正した。

 支援窓口は市役所の本庁舎と各支所に設置されている。昨年4月から1年間で約6万1000人が利用し、1日平均で100~200人に対応していたという。

 伊達市、25日からコンビニ交付停止

 伊達市は25日~6月4日、マイナンバーカードを使った住民票の写しなどのコンビニ交付サービスを停止する。市は、ほかの自治体で住民票などの誤交付が起きた富士通Japanのシステムを導入しているが、市のサービスでは誤交付は発生しておらず、点検により問題は確認されていないという。富士通からコンビニ交付を一時停止し総点検を実施するとの連絡があったことから、一時停止してシステムなどの点検を実施する。

 市は停止期間中の休日臨時窓口を、市役所本庁舎に28日と6月4日に開設する。時間は午前8時半~午後5時15分。問い合わせは市民課(電話024・575・0205)へ。