漁業者、処理水放出で不安の声 いわきで政府、東電と意見交換会

 
処理水の海洋放出に関して漁業者が不安などを訴えた意見交換会

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出方針を巡り、県漁連は25日、いわき市で政府や東電の担当者を招いた意見交換会を開いた。出席者からは放出への反対や対応に対する懸念の声が相次いだ。

 意見交換会には、いわき市漁協と小名浜機船底曳漁協の組合員ら約80人が参加。経済産業省の松永明参与や東電の新妻常正フェローらが、放出に向けた準備状況や風評対策などを説明した。意見交換会は非公開で行われた。参加者によると、風評被害への対応を不安視する声が上がったほか、後継者への影響を指摘する意見が出たという。

 相馬地区に続く説明会を終え、野崎哲県漁連会長は「海洋放出自体に理解も了解もできないと思うが、事業内容については分かってもらえたのではないか」とし、組合員らの求めに応じて今後も意見交換の場を設ける考えを示した。

 江川章いわき市漁協組合長は「不安に思う漁師は多く、説明会を繰り返していくしかないと思う。ただ(放出まで)時間がないため、どうするべきか考えないといけない」と話した。

 長男と共に漁を行っているという60代の男性漁業者は「子育てをしている長男は将来に対して不安を感じている。後継者のためにもきちんとした仕組み作りをしてほしい」と話した。