和紙バルーン、平和への願い ウクライナ人留学生が揮毫

 
「平和」の文字を揮毫するグロジクさん(右)

 和紙で作った風船に筆で平和の願いを込める平和記念式典が20日、いわき市で開かれた。第2次世界大戦時に同市から米国へ向けて和紙製の風船爆弾が放たれた過去を受け、和紙の風船を平和の象徴にしようという試み。多くの市民が来場し、世界の平和を願った。

 同市遠野町の伝統工芸品の遠野和紙を使った風船「平和のバルーン」に、市内の小中学生やロシアによる軍事侵攻で日本に避難しているウクライナ人留学生が揮毫(きごう)。「希望」「日常」など、思い思いの言葉を風船に書き付けた。「平和」と書いたウクライナ人留学生のカリーナ・グロジクさん(20)は「ウクライナに平和を望んでいる」と語った。