阿武急沿線空き店舗...ホテルに 全国鉄道交流会、活性化へ提案

 
ユニークな地域活性化案を発表する成城中・高の生徒ら

 鉄道好きの中高生がローカル鉄道による地域活性化の企画を提案したり、鉄道写真の腕を競うなどする第12回全国高校生地方鉄道交流会は20日、最終日を迎え、伊達市の保原市民センターで企画部門の発表が行われた。各地から集まった生徒が「阿武隈急行を利用した、地元商店街活性化とは」をテーマに「若者ならでは」の視点でアイデアを出し合った。

 一般社団法人の同交流会の主催、同市や阿武隈急行の協力で本県で初開催された。本県から福島高専鉄道愛好会が参加したほか、オンラインを含め県外の9校約100人が発表に臨んだ。

 沿線の商店街にある空き店舗を宿泊施設として改装し、観光客の利便性を向上させる「商店街ホテル」などを提案した成城中・高(東京都)が最優秀校として阿武隈急行社長賞に輝いた。伊達市長賞には芝中・高(同)が選ばれ、福島高専は沿線周辺の高齢化に着目し、路線やバス、商店街などで活用できるお得な回数券の導入を発案、同交流会代表理事賞を受賞した。

 最優秀校の成城中・高には、副賞として車両のヘッドマークをデザインする権利が贈られた。全体講評で冨田政則社長は「阿武隈急行が抱える課題をしっかり把握した上でユニークなアイデアが多く、思いが伝わる発表だった」などと述べた。

 写真部門の優秀作品は今後ホームページで発表され、同線車内で展示される。