若元春が合流...相撲ファン熱い視線 福島夏合宿、迫力ある動き

 
ぶつかり稽古で胸を合わせる若元春(左)と若隆元=21日午前、福島市相撲場

 福島市出身の若隆元、若元春、若隆景の「大波3兄弟」らが所属する大相撲の荒汐部屋が同市相撲場で行っている福島夏合宿の朝稽古に21日、若元春が合流した。訪れた相撲ファンは地元出身の人気力士らの迫力ある動きに熱視線を送った。

 力士はぶつかり稽古や取組など約2時間半、汗を流した。会場がこの日一番の盛り上がりを見せたのは若隆元が若元春の胸を借りて行ったぶつかり稽古。激しくぶつかり合った2人に温かい拍手が送られた。

 若元春は「育った場所で兄弟で胸を合わせられて特別感があった。良い環境なのでしっかり稽古を重ねたい」、若隆元は「部屋で稽古している時は目にすることができない光景。皆さんに少しでも喜んでもらえたらうれしい」と話した。右膝のけがで夏場所を全休した若隆景も参加し、取組などに臨んだ。

 名古屋場所は9勝にとどまり、大関昇進は9月の秋場所以降に持ち越しとなった若元春は「地元の声援を励みに力を出し切りたい」と秋場所に向けて士気を高めた。若隆元も「勝ち越しを目指し、集中して臨む」と表情を引き締めた。

 「格好良かった」

 会場には約800人が詰めかけた。福島市の松田信悟さん(74)は「地元で稽古を見られるのは本当に貴重だ。まさか兄弟同士の取組が見られるとは思わなかった」と目を輝かせた。若元春のタオルを持って稽古を見つめた同市の村田莉清(りせい)ちゃん(5)は「(若元春の)強いところが格好良かった。頑張ってほしい」と笑顔を見せた。