震災遺構「請戸小」来館10万人達成 諏訪さん、松本さんに記念品

笠井教育長(右)から記念品を受けた諏訪さん、松本さん家族
浪江町請戸の震災遺構「請戸小」は21日、来館者数が10万人を達成した。関係者は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の記憶や教訓を後世に伝えようと誓いを新たにした。
10万人目となったのは群馬県の諏訪清美さん(43)と夫剛男さん(51)、長女葵乃さん(9)、次女鈴乃ちゃん(4)と茨城県の松本理恵さん(40)と夫長通さん(43)の2家族。諏訪さんと松本さんは姉妹で楢葉町出身。帰省に合わせて、被災地を巡る中で請戸小を訪れた。
笠井淳一町教育長が諏訪さんらに記念品を贈り「想定より多い来館者数に浪江や防災意識の高まりを感じる。今後も震災の記録と記憶を伝えたい」とあいさつ。諏訪さんは「災害は全国で多様化している。改めて震災について学びたい」と話した。
請戸小は県内初の震災遺構として2021年10月に開館した。町教委によると、1日平均で約178人が訪れ、個人が72%、団体が26.8%で、ほかは招待客ら。
請戸小は海岸から約300メートルにあり、津波が校舎2階床面まで到達したが、教職員による避難誘導などで校内にいた児童82人は全員無事だった。校舎は保存され、児童や教職員らの被災体験をパネルなどで紹介している。
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