県内小中生数は過去最少 児童8万3340人、中学生4万4224人

 

 県は23日、文部科学省の本年度学校基本調査結果(速報)を発表した。5月1日現在、県内の小学校に通う児童は8万3340人(前年度比1331人減)、中学校に通う生徒は4万4224人(同841人減)でいずれも過去最少を更新した。義務教育学校の児童生徒数は1374人(同23人減)だった。

 少子化を背景に、小学校の児童数は1984年度、中学校の生徒数は88年度から減少が続いている。義務教育学校を含めた学年別にみると、最も人数が少ないのは小学1年生の1万3395人で、最も多い中学3年生の1万5222人より1827人少なかった。

 児童生徒数は2013年度以降、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故での県外避難者の帰還などを背景に入学時から学年が上がるにつれて増える傾向にあったが、近年は増加幅は縮小している。本年度の入学者は中学2年生の13人増が最も増加幅が大きく、中学3年生の2人増、小学2年生の1人増と続いた。一方、他の学年では全て減少しており、小学6年生、中学1年生はいずれも19人の減少だった。子どもの減少を受け、県内の各自治体は地域の実情に応じた学校の改革を進め、子どもを育てている。県教委は「子どもの人数が少ない分、教員の目が一人一人に届きやすいので、そのメリットを生かして学習のフォローをすることなどを伝えている」とした。

 また、県内の高校生は4万2668人(同1235人減)で1991年度以降減少が続いている。本年度は県立高校改革の一環で高校10校を再編し、5校が統合校として誕生した。各校で教育活動を充実させている。

 本年度は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、速報で公表する項目を児童生徒数や教員数などに限定した。例年速報で公表している大学進学率などの数値は今後、国が公表予定という。