女子児童いじめ「重大事態」 郡山市教委が認定、脚蹴られけが

 

 郡山市の市立小学校に通う女子児童が別の児童に脚を蹴られてけがを負うなどのいじめを受けた問題で、市教委は25日までに、いじめ防止対策推進法で定める「重大事態」と認定した。認定は18日付。市教委は早ければ9月上旬に、第三者でつくる市いじめ問題調査委員会の初会合を開き、いじめの概要調査や再発防止策の協議を進める。

 市教委によると、聞き取り調査や医療機関の診断書から、7月上旬に同級生の男子児童1人が休み時間に校舎の廊下で、女子児童の脚を複数回蹴ってけがを負わせたと判断。4月から複数の男子児童が悪口を言っていたことも関連性があるとした。女子児童は打撲や捻挫、心的ストレス障害と診断された。

 調査委は、弁護士や精神科医、臨床心理士、学識経験者ら計5人で構成する予定で、調査結果を市教委に答申する。市教委の「重大事態」認定は2件目。
 品川萬里市長は25日の定例記者会見で「第三者委の調査が順調にいくよう取り組んでいく」と述べた。

 「重大事態」認定を受け、女子児童の保護者は福島民友新聞社の取材に「やっと前進したかもしれないが、娘の大人への不信感が大きくなり過ぎている。いじめをどうしたらなくせるかを考えてほしい」と求めた。