相馬野馬追「5月最終土、日、月」 24年から、猛暑避け日程変更

 
相馬野馬追の来年からの日程を「5月最終土、日、月曜日」と決定した検討会=27日午後、南相馬市役所

 国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」の開催日程についての検討会の第2回会合が27日、南相馬市役所で開かれ、来年から「5月最終土、日、月曜日」に日程を変更することを決めた。9月3日に開かれる保存会と執行委員会の臨時総会で決議した後、文化庁に上申し、了解が得られれば正式に決定する。日程変更は2011年以来13年ぶりで、1978年の国重要無形民俗文化財指定後は2度目。

 これまでは「7月最終土、日、月曜日」に開催してきたが、近年の猛暑を受け、涼しい時期への変更が必要だとして25年以降の変更に向けて今年2月から協議。今年は熱中症による救護者が相次ぎ、馬2頭が死んだことから今月10日、来年からの変更の前倒しを決めていた。

 検討会では、事務局が5月から6月上旬にかけての五つの新日程案を提示。その中で、執行委員長を務める門馬和夫南相馬市長が「(案の一つである)5月最終土、日、月曜日にしたい」と提案、合意を得た。反対意見はなかったという。

 終了後、門馬市長と立谷秀清相馬市長が記者会見した。門馬市長は「ベストの選択だと思っている。野馬追を発展させていくことが今の時代に生きる私たちの役割だ。涼しい時期に開催し、多くの人に来てもらいたい」と述べ、立谷市長は「2カ月の前倒しとなれば準備の上で相当な困難も予想される。学校や観光業、企業などに丁寧な説明をしたい」とした。