廃炉の現状・課題共有 国際フォーラム、専門家や高校生意見交換

東京電力福島第1原発の廃炉について考えを深める「第7回福島第1廃炉国際フォーラム」が27日、双葉町で始まった。初日は「1F(福島第1原発)廃炉と地域の未来を考える」をテーマに、参加者が廃炉について意見を交わした。
原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)の主催。国内外から220人が参加した。パネル討論には山名元(はじむ)NDF理事長、国や東電の廃炉関係者、海外の有識者、県内の高校生らが登壇。東日本大震災・原子力災害伝承館長の高村昇長崎大教授が司会を務めた。
高校生から「中長期ロードマップの通り、溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しがきちんとできるのか」と問われると、山名理事長は「最も難しい質問だが、技術設計を着実に行えば可能だと思う。ただ、原子炉の中の状況が分かっていない。分からないことに備えて技術をつくる必要がある。最大限の努力をしたい」と話した。国際原子力機関(IAEA)核燃料サイクル・廃棄物技術部のオレナ・ミコライチュク部長は、技術開発と人材育成に取り組むことなどが重要との考えを示した。
また、参加者からの「地元事業者として私たちがどのように関われるのか」という質問に、福島第1廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は「廃炉が終わった後も良い技術が根付くような関わり方を地元の企業にお願いしていきたい。一緒に開発して、身に付くような取り組みをしていきたい」と述べた。
最終日の28日は、いわき市に会場を移して開かれる。「本格的な燃料デブリ取り出しに向けて」をテーマに、廃炉に関する取り組みの紹介や専門家による説明、意見交換が行われる。
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