川俣・菅野煙火店が部門優勝 大曲の花火・昼花火の部、特別賞も

「優勝を糧に技術を磨いていきたい」と話す菅野さん
秋田県大仙市で26日に開かれた第95回全国花火競技大会(通称・大曲の花火)の成績が27日、発表された。各部門を総合評価した結果、茨城県の野村花火工業が最優秀賞の内閣総理大臣賞に選ばれた。大会には12都県から28業者が参加した。
野村花火工業は、3部門ある「夜花火の部」のうち、音楽に合わせて自由に表現する「創造花火」、伝統的な菊形の花火「10号玉・芯入割物」の2部門を制した。菊形の花火にアレンジを加えた「10号玉・自由玉」では茨城県の山崎煙火製造所が優勝した。
色付きの煙が夕暮れの空を彩る「昼花火の部」で菅野煙火店(川俣町)が優勝した。
社長の菅野俊宏さん(62)は「昼花火の部での優勝は初めて。4年ぶりに花火を打ち上げられたうれしさと、花火師の技術が認められたことが相まって感無量」と喜びを語った。
打ち上げた花火は「昇り曲付 五色の煙竜の舞」。菅野さんは「赤や緑、黄などの5色の煙の量や発色が良かった。天候にも恵まれた」と振り返った。この花火は特別賞(日本商工会議所会頭賞)にも選ばれた。
夜花火の部のうち「10号玉・芯入割物」の部では同社の「昇り銀竜 四重芯変化菊(よえしんへんかぎく)」が入賞した。菅野さんは「今後は物語性と独創性を兼ね備えた花火を作り、次回大会も上位入賞を目指したい」と抱負を述べた。