観光客数回復、前年比34%増 福島県へ昨年 コロナ前の8割に

県は31日、2022年に本県を訪れた観光客が4768万7千人だったと発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で20、21年はいずれも3千万人台に低迷していたが、22年は前年に比べて1223万3千人(34・5%)増えた。コロナ禍前の19年の85%程度となっており、観光需要の高まりと観光客数の回復傾向が鮮明になった。
10年以降の観光客数の推移は【グラフ】の通り。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故があった11年は、3521万1千人と10年(5717万9千人)を大きく下回った。
19年にかけて右肩上がりに増えていたが、コロナ禍の20年は3619万1千人、21年は3545万4千人と、11年程度まで落ち込んだ。22年は、新型コロナによる行動制限が少なく、イベントや祭事などを通常規模で開催する動きが目立ち、実績を押し上げた。
22年の観光客数を県内7地域ごとにみると、全ての地域で前年を上回った。昨年4月下旬に開業した道の駅ふくしま(福島市)がある県北では前年から48・4%(470万7千人)増えたほか、いわきと県中でも4割程度の大幅な増加がみられた。
観光客が最も多く訪れたのは磐梯高原(北塩原村)の162万160人。次いで、あづま総合運動公園(福島市)が142万4807人、道の駅伊達の郷りょうぜん(伊達市)が140万1870人などだった。
県は23年についても、回復傾向が続くと分析。団体客中心から個人客中心や、「モノ消費」から「コト消費」への移行といった動きなど「コロナ禍前後で変化した旅行ニーズを的確に捉え、観光資源の磨き上げと情報発信に取り組む」(観光交流課)としている。
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