11月末までクマ特別注意報再発令 秋季は初めて

 

 県は1日、ツキノワグマ出没特別注意報を発令する。2021年度の制度開始以降、秋の発令は初めて。4~8月の人身被害は9件(前年同期7件)に上り、人里などへの出没が当面続く恐れがあるという。

 特別注意報は11月30日まで。5月2日から8月31日までも発令していたが、クマの餌となるドングリやブナが凶作見込みとなり秋以降の被害発生が強く懸念されることから、延長ではなく再度の発令とした。

 県自然保護課は、早朝や夕方の入山を控えるなどの対策を挙げ、もし遭遇した場合は目を離さずにゆっくりと後ずさりして離れるよう呼びかけている。

 県内目撃、過去5年で最多

 県警によると、8月28日現在の県内のクマの目撃件数は440件(昨年同期比103件増)で、過去5年間で最も多かった。

 負傷者はいずれも軽傷の9人。前年は7人(死亡1人、重傷1人、軽傷5人)だった。月別では7月が最多の130件(昨年同月比58件増)で、8月も91件(同21件増)確認されている。