福島大に水素エネルギー研究所 24年度設立へ、地産地消を推進

 

 福島大が来年度、学内に「水素エネルギー総合研究所(仮称)」を設立する方針であることが1日分かった。水素エネルギーの教育や研究を進め、エネルギーを地産地消する「ふくしまモデル」をつくり、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に貢献するのが狙い。同研究所設立に向けた予算が、文部科学省の来年度予算案の概算要求に盛り込まれた。

 同大関係者によると、大学は近く研究所の概要について発表する。研究所では、水素エネルギーの製造、貯蔵、輸送、利用といったエネルギーチェーンを強く意識した教育や研究を行っていくという。

 本県には世界有数の水素の製造拠点「福島水素エネルギー研究フィールド」(浪江町)があり、水素に関するさまざまな実証事業が進められている。同大が水素エネルギーの活用などを学術面から後押しすることは、「再生可能エネルギー先駆けの地」を目指す本県にとって大きな追い風となる。

 研究所設立に向けた予算は、文部科学省の新規事業「教育研究組織の改革に対する支援」(85億円)の中に盛り込まれた。