双葉で新しい夏祭り 帰還住民や移住者ら手作り、笑顔で楽しむ

 
飲食コーナーも設けられた手作りの夏祭り=2日午後、双葉町・駅西住宅

 福島県双葉町の住民でつくるコミュニティー組織「双葉町結ぶ会」は2日、設立後初めての交流イベントとなる「夏祭り」を町内の駅西住宅で開いた。昨年8月に特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除され1年が経過した町内で、住民が楽しい夏のひとときを過ごした。

 結ぶ会は駅西住宅など町内に暮らす帰還者や移住者たちが絆を深め、助け合って生きようと7月に設立。現在は48人の会員が所属している。今回は補助金などに頼らない「手作りの小さなお祭り」を企画。町民有志の任意団体「未来双葉会」のおはやしによる盆踊りも行われ、参加者は「駅西わっしょい」などと声を上げながら踊った。

 結ぶ会代表の谷津田陽一さん(72)=は「町内にはまだ90人ほどの住民しかいないが、まずは自分たちが楽しく、笑って暮らしていくことで復興は進んでいく。次は秋祭りだね」と笑みを浮かべた。