愛称「ハワイアンズスタジアム」 サッカー通し「フラの街」発信

いわき市を代表するスポーツ施設の新たな愛称が決まった。いわき市は4日、命名権(ネーミングライツ)契約による愛称を発表した。常磐興産(いわき市)がパートナーの「いわきグリーンフィールド」は「ハワイアンズスタジアムいわき」に、ヨークベニマル(郡山市)がパートナーの「いわきグリーンスタジアム」は「ヨークいわきスタジアム」。いわきグリーンフィールドは、サッカーJ2いわきFCのホームスタジアムで、関係者はいわきの魅力をよりアピールできると期待感を寄せる。
野球場は「ヨークいわきスタジアム」
いわきグリーンフィールドは、市が改修工事を行い、今年2月のいわきFC開幕戦から試合を行っている。観客席を2300席から約5千席に増設して良質な天然芝へ張り替えた。夜間照明4基をはじめ600インチの大型映像装置やドーピングコントロールルームなどを新たに設置した。
いわきFCを運営するいわきスポーツクラブ(SC)の大倉智社長は「常磐興産とは連携協定も結んでおり、共にいわきを盛り上げるパートナー。スタジアム名は地域を象徴する名前になったと思う」と述べ、「ホームゲームを通じて『いわき=フラ』というイメージや、いわきの楽しい雰囲気を県内外のサッカーファンに味わってもらえればいい」と、地域振興への波及効果を期待する。
新愛称に地元の関係者から歓迎する声が聞かれた。いわき商工会議所の小野栄重会頭は「いわきを代表する観光のシンボルである『ハワイアンズ』の名前をいただいたことは光栄だと思う。スタジアムを通じていわきの名が全国へ知れ渡ってほしい」と述べた。
いわき観光まちづくりビューローの若松貴司専務理事も「シティセールスに合う名称で分かりやすく、観光客にも親しまれるのではないか」と歓迎する。いわき市はいわきFC試合観戦で市内を訪れるサポーターへ観光情報などを提供する「HOA IWAKI(ホア イワキ)」を開設しており、若松専務理事は「関係機関と連携しながら今後もスポーツツーリズムにも力を入れたい」と話した。
命名権の契約を結んだ常磐興産の西沢順一社長は「(命名権契約は)地元からの支援への感謝の形。地域を代表するスポーツ施設を通じて地域活性化に尽くし、『フラシティいわき』をさらに広める一助となってほしい」と語った。
市役所で命名権契約締結式
いわき市は4日、市役所で命名権(ネーミングライツ)契約締結式を行い、概要を発表した。契約期間はいずれも10月1日から5年間で、「ヨークいわきスタジアム」は年510万円。また、いわきグリーンフィールドと併設する多目的広場の愛称は「アロハフィールド」で、「ハワイアンズスタジアムいわき」と合わせて年500万円。
締結式では、常磐興産の西沢順一社長、ヨークベニマルの真船幸夫社長、内田広之市長が契約書を交わした。真船社長は「オールスターゲームや世界大会の会場となった球場の命名に参加できて光栄だ」と述べた。内田市長は「これを機に両社をまちづくりのパートナーとして、スポーツを通じた人づくり、まちづくりに力を入れたい」と応えた。