処理水、移住...見て聞いて 大東大生が被災地研修、原発など巡る

 
移住促進の取り組みを聞く学生=富岡町

 被災地研修で浜通りを訪れている大東文化大の学生は4日、処理水の海洋放出が始まった東京電力福島第1原発を視察した。富岡町のまちづくり会社「とみおかプラス」も訪れ、移住促進の取り組みを聞くなど復興の歩みを確かめた。

 学生はバスで第1原発構内を巡った。処理水を保管するタンク群や多核種除去設備(ALPS)についての説明を聞き、高台から廃炉作業が進む1~4号機を見渡した。処理水の入った容器も手にし、トリチウムなど放射性物質に関する知識を深めた。最後に「処理水からトリチウムを取り除く技術はあるのか」「処理水放出設備は廃炉が完了するまで耐えられるのか」などと担当者に質問し、正しい理解につなげた。

 とみおかプラスでは短期宿泊用の「お試し住宅」を見学した。本県復興のシンボル、Jヴィレッジも視察し、夜には浪江町職員を招いた勉強会で、町の復興状況やJR浪江駅周辺の再開発について学んだ。

 研修は、同大と福島民友新聞社との連携協定に基づいて行われている。最終日の5日は中間貯蔵施設などを視察する。