浪江駅東側に住宅100戸整備へ 再開発、駅西側にはホテル誘致

 

 浪江町がJR浪江駅周辺で進める再開発事業で、町は駅東側に計画する公営・民間住宅について100戸程度を整備する方針を固めた。駅西側の企業誘致エリアには、近くに福島国際研究教育機構(エフレイ)が立地することから、研究者ら関係者が滞在できるホテルの誘致を目指す。また浪江駅は利用者が東西の往来がしやすいよう橋上駅舎とする予定だ。

 5日開会した町議会の一般質問で町が方針を示した。

 当初の計画では再開発の事業面積について8.4ヘクタールとしていたが、住宅や商業施設の駐車場の確保などから11.6ヘクタールに拡大したことも明らかにした。拡大に伴い、基盤整備の事業費は約129億円から約140億円に増額した。

 浪江駅については、町とJR東日本水戸支社が10月に協定を結び、橋上駅舎と東西自由通路を整備することを申し合わせる予定だ。

 町は現在、再開発に関する基本設計をまとめており、事業用地の売買交渉を進めている。来年度から実施設計に入り、2026年度末の整備完了を目指している。

 エフレイと一体の町づくり基本構想

 浪江町は、町内にエフレイが立地することを受け、JR浪江駅周辺の再開発事業とエフレイとの一体的な町づくりを進めるための基本構想を本年度中に策定する。5日、町議会の行政報告で吉田栄光町長が方針を示した。

 エフレイは浪江駅西側の川添地区に立地することがが決まったが、町の第3次復興計画は2021年3月に策定したためにエフレイに関する計画を定めていない。町は国や県、エフレイなどの関係機関と連携し、浪江駅周辺の再開発と連携した施設整備などエフレイ周辺の整備について検討を進める。