ガソリン節約、遠出我慢 福島県内利用者、値下がりしても心配

 
福島市のガソリンスタンドで給油する利用者。ガソリンの高騰が続いたが、政府の補助金の効果で来週からは値下がりも予想される

 6日に発表された県内のレギュラーガソリンの平均価格は、187円60銭の最高値となった。ガソリン価格の高騰が続いていたが、政府の補助金の効果で、ガソリンの小売価格は来週から値下がりも予想される。利用者は動向を注視する。

 福島市のガソリンスタンドを訪れた福島市の40代主婦は、通勤や買い物、レジャーなどで車を利用しているが「価格が高くて困るが、必需品だから払うしかない」と苦笑い。伊達市の旅客運送業の70代男性は、通勤の燃料代は自己負担のため「安いガソリンスタンドを狙って、できるだけ『満タン』で入れている」と節約を口にした。同店によると、ガソリン補助金の段階的縮小を受けて、夏から1週間おきに価格を示す看板の張り紙を5、6回張り替えたという。店長の男性は「『満タン』の注文やガソリンを買い置きする人が多くなった」と振り返った。

 郡山市でデイサービスなどの介護事業を展開する太田福祉記念会の佐々木俊仁常務(74)は、補助金の導入に「価格が抑えられると聞きほっとしている」と話すものの、心配の種は尽きない。風呂を沸かすボイラーに重油を使用しており、冬場に使用のピークを迎える。「価格が上がっても、サービスの質を落とすことはありえない」と気を引き締める。

 「本当は県外などに遠出したかったが、価格が気になって我慢をしている」と話すのは、北塩原村の桧原湖に家族とドライブで訪れた会津若松市の会社員女性(40)。補助金により段階的に負担軽減が図られる見通しだが「しばらくの間はなるべく近場で楽しめるようにしたい」と話した。