予約キャンセル100人超 福島市内の旅館・ホテル、処理水影響か

 

 東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に伴う風評被害とみられる宿泊予約のキャンセルが、福島市の一部旅館とホテルで延べ100人泊以上に上っていることが7日分かった。

 海洋放出が始まった8月下旬から今月頭にかけ、市が市内二十数軒の主要宿泊施設を対象に聞き取り調査を実施。このうち数軒でアジア圏からのインバウンド(訪日客)による宿泊予約のキャンセルが発生していた。

 放出直後から数日間は宿泊施設にも嫌がらせ電話が相次ぐなど影響があったものの、キャンセルまでは確認されていなかった。

 市議会9月定例会の代表質問に木幡浩市長は「引き続き風評の動向を注視し、それに応じてしっかり国に対応を求める」と述べた。