南相馬にロケット工場検討 ホリエモン創業企業「地元雇用も」

 
ロケット開発や宇宙産業について意見を交わす稲川社長(中央)ら

 南相馬市でロケット開発を進めるインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は8日、県内に整備する方針を示していた自社工場について、南相馬市への立地を検討していることを明らかにした。

 稲川貴大社長は「最終決定はこれから」と前置きした上で、着工から1~2年かけて自社工場を整備したい意向を示した。同市で開かれた「福島スペースカンファレンス」のトークセッションで語った。

 同社は実業家の堀江貴文氏が創業し、民間開発ロケットとしては国内で初めて宇宙空間到達に成功したベンチャー企業。市産業創造センターに福島支社を開設して超小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO」の開発を進めており、工場ではロケット量産のための電気、機械系の部品を製造する方針だ。

 工場の規模や稼働時期については未定だが、稲川社長は「地元からの雇用も検討していく」と述べた。

 福島スペースカンファレンスは、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の重点分野の一つである航空宇宙産業の可能性を探り、浜通りへの集積などにつなげようと市内で創業した宇宙関係の企業や支援団体などでつくる実行委と市が共催した。

 国や県、宇宙産業に関わる企業などの関係者が五つのテーマでトークセッションを繰り広げた。