いわき床上浸水1000棟超 浜通り豪雨、高齢男性が側溝で死亡

熱帯低気圧に変わった台風13号に伴う大雨から一夜明けた9日、福島県内で浸水や土砂流入などによる千棟超の住宅被害が判明した。いわき市内郷内町字水之出の道路沿いの側溝では、高齢男性が水に漬かっている状態で見つかり、現場で死亡が確認された。
9日正午現在の県のまとめでは、住宅被害は全壊1棟、床上浸水1058棟、床下浸水145棟に上っている。床上浸水はいわき市内郷地区で千棟に達し、同市勿来地区で30棟、南相馬市8棟など。いわき市の10河川で越水、南相馬市の3河川では堤防が壊れるなどし、その周辺を中心に甚大な被害が発生した。いわき市は調査を進めており、被害はさらに拡大する見通しだ。このほか、いわき市では土砂災害が3件確認された。
道路は国道49号や常磐道、磐越道の一部区間で通行止めとなったが、9日中に解除された。一方、県管理道路は27路線35カ所で通行止めとなり、同日正午現在も16路線16カ所で全面通行止めが続いている。鉄道は9日も一部で運休や運転見合わせが続いたが、10日には県内全てで復旧する見通し。
東北電力ネットワーク福島支社によると、福島、いわき、大熊、浪江の4市町で延べ約1万1900戸が停電。同日午後5時半現在、いわき市の1戸を除いて復旧した。
県はいわき市に続き、南相馬市にも災害救助法の適用を決定。内堀雅雄知事は9日の県災害対策本部員会議で、自治体と連携して早期復旧を進める考えを示した。
福島地方気象台によると、降り始めの7日午後6時から9日までの48時間降水量はいわき市山田で194ミリ、同市平で190.5ミリ、南相馬市原町で186ミリを観測、記録的大雨となった。気象台は、中通りと浜通りでは、これまでに降った雨により地盤の緩んでいる所があり、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒が必要としている。
10日の県内は高気圧に覆われて晴れや曇りとなる見込みだが、気圧の谷や暖かく湿った空気の影響で会津を中心に雷を伴う激しい雨が降る所がある見込み。
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