県発注事業入札妨害、元社長に有罪判決 福島地裁

 

 福島県発注の土木関連事業工事で、入札情報を別の土木会社に漏らして入札を妨害したとして、公契約関係競売入札妨害の罪に問われた郡山市富久山町八山田字牛ケ池、大熊町の建設業「東日本緑化工業」元社長で会社員の被告(53)の判決公判は13日、福島地裁で開かれ、三浦隆昭裁判官は懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。

 判決理由で三浦裁判官は、古くから親しく、当時県職員だった男(60)=受託収賄罪などで有罪確定=から公共工事の設計金額を入手し、密接な関係の元請けに情報を伝えるなど「被告が主導した」と指摘。「元請け先との関係を維持することで自社の利益を図るために行った犯行」と断じた。一方、被告が反省の弁を述べていることなどから執行猶予判決とした。