福島市の不登校児童生徒が増加 コロナ禍前の1.5倍に

 

 福島市内の小中学校で昨年度に30日以上欠席し、不登校となった児童は186人(前年度比54人増)、生徒は432人(同69人増)に上ることが分かった。合計は618人で、新型コロナウイルス禍前の2019年度と比べ約1.5倍に増えた。議員の質問に佐藤秀美教育長が答えた。

 少子化で子どもは減っているのに、不登校は全国的に増加。同市では昨年度も一段と悪化し、特に中学生は14~15人に1人の割合で不登校となっている。

 市教委も重く受け止め、不登校となった全ての児童生徒の「欠席連絡シート」を基に要因を分析。コロナ禍に伴う制限を背景に集団での対人関係に不安を持ったり、規則正しい生活を送ることができない児童生徒が増えたとみている。学校を休む間にゲームやインターネットに依存してしまい、不登校が長期化するケースも課題として挙げた。

 市教委は状況に応じて別室登校や放課後登校などを促し、学校に足を向けてもらう。登校が難しい場合は市総合教育センター内の「適応指導教室」で学習の場を提供。県教委が4月に開設した不登校児童生徒支援センター(通称・ルームエフ)も活用し、オンラインによる学習支援などを通じて引きこもりになった児童生徒をサポートする。

 12日開かれた9月議会一般質問で、市側が答弁した。