安全性発信、女性も応援 土屋品子復興相

 
海洋放出について「安全性を発信するために先頭に立つ」と語る土屋復興相

 第2次岸田再改造内閣で女性初の復興相として初入閣した土屋品子氏(71)=衆院埼玉13区、当選8回=は13日、福島民友新聞社など報道各社の取材に対し、東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出に伴う風評の影響について「(海洋放出の)安全性を世界に発信するために先頭に立つ」との決意を示した。

 ―どのような姿勢で復興を進めるのか。
 「東日本大震災直後に支援物資を届けるために宮城県を訪れた際のすさまじい光景が今も頭から離れない。これまでに福島第1原発も視察した。復興には全ての省庁が関わる。政治経験が長い強みを生かし、各省庁間のつなぎ役として被災者の気持ちに寄り添い、復興を前に進めていく」

 ―処理水の海洋放出に伴う風評対策は。
 「風評被害は福島の皆さんの生活に関わる切実な問題だ。中国が海洋放出を非難しているが、処理水の安全性を世界に発信し続けることが大事で、先頭に立って頑張る。栄養士や調理師でもあるので、経験を生かして国民に(被災地の水産物を)買って食べてもらえるよう魅力を伝えていく」

 ―自民党の女性活躍推進本部長を務めた経験がある。被災地で女性が活躍できる環境のさらなる構築に向けた考えを。
 「被災地で仕事を頑張りたいと考える女性も多いと思う。スタートアップ(新興企業)を応援したい。女性と対話する機会を設けるなど寄り添っていきたい」

 ―帰還困難区域の再生や福島国際研究教育機構(エフレイ)の研究開発の拠点となる施設整備にどう取り組むのか。
 「住民が帰還できるような環境の実現に向け、一つ一つ着実に取り組みを進める。エフレイについても施設整備の前倒しを進め、復興のシンボルにしたい」