只見線、自転車とGO 持ち込み運用実験開始、10月まで6日間

 
JR只見線で始まった、列車に自転車をそのまま持ち込むサイクルトレインの運用実験

 全線再開から間もなく1年となるJR只見線で16日、列車内に自転車をそのまま持ち込む「只見線サイクルトレイン」の運用実験が始まった。10月中旬まで計6日間に渡って実施し、サイクルトレインが実現できるかどうかを検討する。

 只見線には現在、自転車をそのまま持ち込むことはできず、折り畳んで袋に入れるなどして乗車するようになっている。ほかの地域ではサイクルトレインの導入例が増えていることから、自転車と列車を組み合わせたサイクルツーリズムや通学・買い物など、新しい利用への期待などを背景に、実験を行っていく。

 実験は県や沿線市町村などでつくる「只見線利活用推進協議会」、東北運輸局、JR東日本東北本部が連携して実施。自転車を持ち込む参加者は一般公募せず、有識者ら関係者の協力を得た。一般利用と分けて実験用に車両を1両増やし、乗降駅は会津若松(会津若松市)、会津坂下(会津坂下町)、会津柳津(柳津町)、会津宮下(三島町)、会津川口(金山町)とした。

 参加者の1人でサイクルツーリズムのアドバイザーをしている宮内忍さん(71)=東京=は「サイクルトレインは沿線住民からのニーズがある。(階段など)自転車を運び入れることに課題があるが、地方路線はバリアフリーが進んでいる」と説明した。

 只見線は2011年7月の新潟・福島豪雨で被災し一部区間が不通となり、昨年10月1日に11年ぶりに全線での運転が再開した。