秋の味覚、活気づく港 いわき・小名浜漁港にサンマ初水揚げ

 
小名浜漁港に水揚げされたサンマ=21日午前6時15分、いわき市

 秋の味覚サンマが21日、今季初めて福島県いわき市の小名浜漁港に水揚げされた。近年不漁が続いていたが、例年並みの時期に水揚げされ、港は活気づいた。

 同市の中之作漁協所属の第11権栄丸(199トン)が19、20の両日に岩手県宮古沖で漁獲した13トンを運び込んだ。サンマは100グラム以下の小型が中心で、昨年並みの1キロ当たり367~610円で取引された。同港への水揚げ量を増やすため、船上で魚を冷凍する「船凍品」も入札された。

 森田毅漁労長(54)は「近年の不漁や燃料費の高騰に頭を抱えている」としながらも、水揚げができたことに安堵(あんど)の表情を浮かべた。「少しずつではあるが魚群が見えてきたので今後に期待している。県民に塩焼きやなめろうなどでおいしく食べてほしい」と話した。