ごみ搬入料金値上げ検討 郡山市、排出削減策...10キロ160円に

 

 市民1人1日当たりのごみ排出量が全国の中核市で2年連続ワースト1位となった郡山市は、ごみの削減に向け、富久山、河内の両クリーンセンターに一般廃棄物を運び込む際の搬入料金を10キロ当たり160円に引き上げる検討を進めている。26日に開かれた市廃棄物減量等推進審議会で改定案を示した。委員からは効果を疑問視する声も上がり、市は意見を踏まえながら、適正な価格設定や有効なごみ削減策を模索する。

 現在、市の一般廃棄物の自己搬入料金は生活系が10キロ当たり55円(事前申請があれば無料)、事業系は10キロ当たり110円となっている。処理に係る費用は2019~21年度の平均で10キロ当たり160円。1995年の改定以来、料金が変わっていないことなどを踏まえ、適正な料金に見直す。生活系については、事前申請があれば引き続き無料とする考え。

 市の分析によると、搬入料金が高い自治体ほど排出量が少ない傾向にあるという。

 委員からは「市民は事前申請すれば変わらず無料なのでごみは減らないのではないか」「一般家庭から集めているごみを根本的に減らさなければいけない」「不法投棄にならないようにリサイクル場の検討が必要」との指摘が上がった。

 席上、伊坂透環境部長は同様にごみ排出量が多い福島、いわきの両市との連携に乗り出す考えを示した。11月上旬にも市の担当部署と協議し、啓発活動などソフト面での連携を進める。