JA未来、概算金引き上げ 23年産米・60キロ400円、独自支給も

JAふくしま未来は、生産者に前払いする2023年産米の「生産者概算金」を60キロ当たり400円引き上げる。猛暑の影響でコメの品質低下が生じる中、農家所得の減少を緩和するこことが目的で、概算金とは別に同JA独自に60キロ当たり100円も支給し、農家所得の確保を支援する。同JAが概算金を引き上げるのは初めて。
31日の理事会で承認した。概算金は当初9月に決まっていたが、全国的なコメの相場展開や流通経費、販売戦略などを踏まえて引き上げた。
主食用米の1~3等米が対象で、飼料用米や備蓄米などは除く。期間は本年産米の買い入れ当初から来年1月末まで。10月末までの買い入れ分は、11月末までに追加で支払う。支援金の支給は来年2月を予定している。
同JAは県北・相馬地方を管轄する。10月30日時点の一般主食用米の1等米比率は直近3カ年平均の91%を大きく下回る58%にとどまり、特に相馬地方で影響が顕著に表れている。
同JAによると、1等米と2等米との生産者概算金の価格差は60キロ当たり600円程度で、同JAによる計500円の支援策で影響を緩和できると見込む。数又清市組合長は「生産者意欲を継続していただくためにも、先行して支援することが適切だと判断した。コメや果樹もそうだが、高温に適応する品種の開発も大切だ」としている。
福島県1等米76.2%
農林水産省が31日発表した本県の2023年産の1等米比率(9月30日時点)は76.2%で、22年産米の同時期より19.1ポイント低く、猛暑による高温障害で低下が見られた10年産の74.8%(翌年10月末時点)以来の低水準となっている。ここ10年ほどは9割前後で推移していた。
県内各JAによると、直近(10月30日時点)の1等米比率は福島さくら管内が73.9%、会津よつばが70.6%、夢みなみ(同27日時点)が94.2%、東西しらかわが89.9%。コメの高温障害は各地で確認されているが、ふくしま未来のほかに、現時点で概算金の引き上げなどの対応を決めているJAはない。
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