ねぐら作らせない...カラス追い払い強化 福島市、音声装置活用

カラスを追い払う音声再生装置を使用する塚原特任助教(左から2人目)ら=6日午後、福島市
福島市は6日から、中心市街地のパセオ通りなどでふん被害をもたらすカラスの追い払い対策を強化した。カラスが警戒した際に出す鳴き声を再生するスピーカー型装置「だまくらカラス」を複数台使用し、危険な場所だと誤認させることで、ねぐらを作らせない。
市は昨年度に装置を導入した。本年度は商店会や町内会、大学、企業の協力を受けて増設し、官民連携によって効果を高める。
同日はキックオフイベントを開催し、カラス対策に詳しい宇都宮大の塚原直樹特任助教が講演した。
塚原氏によると、福島市のふん被害はユーラシア大陸から越冬のため日本に飛来する渡り鳥のミヤマガラスが主な原因という。このカラスは田畑の落ち穂などを食べるため、生ごみを荒らさないものの、市街地に集団ねぐらを形成することがあり、全国でふん被害が発生しているという。
一方、生ごみを荒らす在来種のハシブトガラスとハシボソガラスへの対策も求められる。市は来年1月まで、3町内会のごみ集積所にボックス型のネットを設置して効果を検証する。
塚原氏はカラスの生態について「嗅覚は鈍いが、目が良くて賢い」と説明。生ごみ荒らしへの対策には、食べ物を発見させないことやごみ集積所が餌場と学習させないことを挙げた。
また、カラスの個体数は餌の量によって決まり、冬場には多くが餓死している実態も紹介。追い払いなど短期の対策と、餌の管理など長期の対策の両輪が重要だと呼びかけた。
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