「プール造る予定は」「公園を」 浪江で震災後初の子ども議会

 
議会終了後に町執行部と記念撮影した子どもたち

 浪江町教委は7日、なみえ創成小・中の児童生徒が復興に向けたまちづくりについて考える「子ども議会」を議場で開いた。子ども議員は吉田栄光町長や笠井淳一教育長ら町執行部に「プールを造る予定はあるか」「多目的公園や総合病院を設けてほしい」などと子ども目線で町政をただした。

 主権者教育の一環として東日本大震災後初めて企画した。小学5、6年生、中学1~3年生の約40人が参加。代表者16人が一般質問に臨み、道路改良や防犯対策の強化、高校の設置、水素エネルギーを活用した災害への備え、漁業者の後継者不足解消、JR浪江駅周辺の再開発などについて尋ね、吉田町長らが答弁した。

 子ども議会議長を務めた中学3年の菅野凜さん(15)は「スクールバスの運営など、議会で議論されることで私たちの生活が成り立っていることを学んだ。浪江がさらに活気あふれる町になってほしい」と話した。

 吉田町長は「震災に関係する質問が一つもなく、それは子どもたちが現実を受け止めて前に進んでいることの表れだ。子どもたちの思いに応えていきたい」と語った。