元の場所で...伝統の富岡えびす講市 11日、中央商店街がホコ天に

東京電力福島第1原発事故の影響を受ける富岡町で11日午前10時から、伝統行事「富岡えびす講市」が富岡中央商店街の通りを歩行者天国にして開かれる。元の場所で実施するのは13年ぶり。主催の運営委員会関係者は「町のにぎわいを取り戻し、活気づけるきっかけにしたい」と意気込む。
えびす講市は1923(大正12)年に始まり今年で100周年。東日本大震災前までは町中央商店街を歩行者天国にして、大勢が集う町の一大イベントだった。原発事故に伴う避難で中断し、2017年に復活したが、旧富岡一小など震災前とは別の場所で実施してきた。
今年は通り約200メートルに町商工会や町観光協会の会員らが飲食や物品販売など40超のブースを出展。ステージでは地元の「小浜風童太鼓」の演奏、同町育ちのミュージシャン渡辺俊美さんのライブ、「さくらヨサコイ天花」の演舞などを繰り広げる。開催日の11月11日にちなみ、午前11時11分11秒に来場者で乾杯する。
富岡中央商店街の商店の多くは、原発事故の避難の影響で町内で事業を再開できておらず、空き地が目立つ。運営委員長を務める遠藤一善町商工会長は「関係機関が協力して元々の場所での開催にこぎつけた。町の復興や町の伝統をつなぐ意味で前進している」と意義を強調する。
町商工会青年部がのぼり旗を立てたり、環境整備をするなど本番に向けて準備を進める。青年部長の斎藤裕喜さんは「かつてのにぎわいを取り戻す日になれば」と願った。
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