肺腺がんリスク遺伝子特定 福島医大など、予防への活用期待

 

 国立がん研究センターと福島医大などの共同研究グループは8日、非喫煙者に多い肺腺がんへのかかりやすさを決める遺伝子を特定したと発表した。非喫煙者に対する肺腺がんの予防や早期発見に役立つことが期待されるという。

 研究グループは、日本人の肺腺がん患者約1万7千例と、肺がんに罹患(りかん)していない人約15万例の遺伝子の違いを調べた。その結果、遺伝子の個人差が19個特定され、肺腺がんへのかかりやすさと関係することが分かった。

 肺がんはがん死因の1位で、肺腺がんは肺がんの中で最も発症頻度が高く、増加傾向にある。肺腺がんは肺がんの危険因子である喫煙との関連が比較的弱く、発症予防が難しいという。