大東銀、純利益微増 貸出金利息の増加要因

 

 大東銀行が10日発表した2023年9月中間連結決算は、経常収益が65億7400万円(前年同期比0・4%増)、経常利益が12億4100万円(同19・4%減)、純利益8億5600万円(同0・03%増)の増収増益となった。

 個人向けローンの伸びによる貸出金利息の増加などが主な要因。新型コロナウイルス対応の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済が本格化しているのに伴い、単体の貸出金残高は23年3月期比で72億円減の6539億円となった。

 米国の金利上昇に伴い有価証券の評価損が生じていることなどを受け、本業のもうけを示すコア業務純益(投資信託解約損益を除く)は前年同期比4億3600万円減の12億700万円となった。連結の自己資本比率は23年3月期比で0・06ポイント増の9・96%で、国内基準4%を上回る高い健全性を維持した。

 ゼロゼロ融資の返済が本格化する中、単体の与信関連費用は3200万円のマイナスとなった。郡山市の本店で記者会見した三浦謙一社長は「ゼロゼロ融資の返済で、条件変更に至るような厳しい状況の貸出先はそれほどない。与信コスト面では倒産件数は増加傾向にあるが、不良債権となっているのは極めて少ない状況だ」と現況を分析した。