好塩基球研究、烏山氏の功績たたえる 野口英世医学賞授賞式

 
倉根理事長から賞状を受ける烏山氏(右)

 野口英世記念会は11日、細菌学や免疫学などの優れた医学研究を顕彰する第66回野口英世記念医学賞の授賞式を福島県猪苗代町の野口英世記念感染症ミュージアムで行い、受賞した東京医科歯科大高等研究院特別栄誉教授の烏山(からすやま)一医学博士(69)の功績をたたえた。

 授賞式は4年ぶりの実施。記念会の倉根一郎理事長が烏山氏に賞状を贈り、ガーナのジェネヴィーブ・エドゥナ・アパルゥ駐日大使や二瓶盛一町長らが祝辞を述べた。烏山氏は「これまで受賞したそうそうたる研究者と並ぶことになり、身に余る光栄」と喜びを語った。

 受賞研究は「希少血球細胞である好塩基球の生体内での存在意義と病態形成における役割解明」。烏山氏は世界に先駆けて好塩基球の研究を進め、アトピー性皮膚炎などのアレルギー病態を引き起こす「悪玉細胞」として機能することや、「善玉細胞」としても寄生虫感染への生体防御や炎症反応鎮静化に重要な働きをすることを突き止めた。

 その後は慢性閉塞(へいそく)性肺疾患や自己免疫疾患などアレルギー以外の病態形成に関与しているとの研究成果も発表し、好塩基球研究に新たな展開をもたらした。