郡山の情報は「駅探」で詳しく ネットで誘客、交通利用促進も

 
協定書に署名した金田社長(右)と品川市長

 郡山市は、乗り換え案内サイト「駅探(えきたん).com」上にある「駅探LOCAL(ローカル)」で、市の観光情報を発信する。多くの利用があるサイトを活用することで、誘客や公共交通の利用促進、地域活性化につなげる。市とサイトを運営する駅探(東京都)は15日、連携協定を結んだ。

 自治体との協定、全国初

 同社が駅探ローカルの利用に向けて自治体と連携協定を結ぶのは全国初。

 同サイトの利用者は8割以上が関東や関西で、1カ月に延べ約9千万人が活用している。駅探ローカルは今年から始まった地域情報ウェブメディアで、お出かけスポットなどの情報を発信している。

 協定に基づき、市が市内の駅周辺で開催されるイベントや観光に関する情報を同社に提供、駅探ローカルで配信する。利用者の減少などで公共交通網の維持や形成が課題となる中、サイトの利用者を市内に呼び込み、公共交通の利用促進にもつなげたい考えだ。

 また同社は、サイト閲覧者の年代や性別、乗り換えの動向などの情報を市に提供することを想定している。市は観光振興や移住定住のほか、持続可能な公共交通網の形成に向けた調査や研究に役立てる方針。

 締結式が市役所で行われ、品川萬里市長と金田直之社長が協定書に署名した。品川市長は「行政やビジネスを展開する上で貴重なシステムになる」と期待。金田社長は「郡山市の観光やイベントをより多くの人に見てもらい、効果を上げたい」と意気込んだ。

 同社によると、1日現在で駅探ローカルを活用しているのは全国5自治体。東北では、郡山市が初めて。