「被災ピアノ」26日演奏会 伝承館、奏者は浪江出身・吉田さん

東日本大震災後にウィーンに留学した浪江町出身のピアニストの吉田昂城(こうき)さんが、震災で被災した請戸小のピアノを演奏するコンサートが26日、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で開かれる。請戸小のピアノは、伝承館が浪江町からの寄託を受け保管、展示してきたが、さびによる弦の損傷が進んでいた。コンサートに合わせて弦が張り替えられ、浪江出身者の手で再び美しい音色がよみがえることになった。
コンサートは、ロータリークラブの支援により海外に留学した経験のある人たちなどでつくる日本ロータリー学友会の主催。東日本大震災の発生後、本県にはロータリーから多くの支援が寄せられ、集まった善意を原資に多様な人材育成のプログラムが行われた。
浪江町出身の吉田さんは3歳からピアノを始め、2009年には県ジュニアピアノコンクールの上級で最高賞の金賞を受賞。震災後はロータリーの支援を受けてオーストリアを訪問したことをきっかけに同国のアントン・ブルックナー音楽大学に入学。才能を開花させウィーン国立音楽大学を経てピアニストとなった。
今月25、26の両日に日本ロータリー学友会の全国総会が南相馬市で開かれることが決まり、本県の関係者が全国から集まるロータリーゆかりの人に恩返しをしたいと、吉田さんのピアノ演奏を企画した。申し出を受け、浪江町も潮風に吹かれさびていた弦の交換を決め、今回の演奏会「未来への光☆コンサート」が実現した。当日は午前11時からで、入場無料。問い合わせは東日本大震災・原子力災害伝承館(電話0240・23・4404)へ。
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