処理水、3回目の海洋放出終了 福島第1原発

 

 東京電力は20日午後12時1分、福島第1原発でたまる処理水の3回目となる海洋放出を終了した。設備などに目立ったトラブルはなく、東電などが周辺海域で行うモニタリング(監視)でも放出停止を判断するような異常は確認されていない。4回目の放出は年明けを検討している。

 3回目の放出は2日に始まった。1日当たり約460トンの処理水を大量の海水で薄め、期間中に計約7800トンを海に流した。20日に処理水を移送する配管に残っている水をろ過水で洗い流す作業を実施し、3回目の放出を完了した。

 東電は本年度、処理水約3万1200トンを計4回に分けて海に流す計画で、トリチウムの放出総量は年間の上限に設定した22兆ベクレルを下回る約5兆ベクレルを見込んでいる。