珍種コトクラゲ...日本海側で初確認 アクアマリンとマリンピア調査

 
採取したコトクラゲ(アクアマリンふくしま提供)

 いわき市小名浜のアクアマリンふくしまは18日、新潟市水族館マリンピア日本海との共同調査で珍種「コトクラゲ」を日本領海内の日本海側で発見したと発表した。発見内容は論文にまとめ、日本生物地理学会報第78巻に掲載された。

 アクアマリンふくしまによると、コトクラゲは東京湾口部から沖縄海域の太平洋側で生息が確認されているが、日本領海内の日本海側で確認されたのは初めて。新潟県佐渡海峡沖で採取され、日本領海内の分布域の北限記録を更新した。

 2018年9月と19年8月に佐渡海峡沖でマリンピア日本海と共にアカムツの生態調査を行っていたところ、コトクラゲを確認。22年6月28日に採取装置を使い、水深134・5メートルと139・9メートルから2個体を採取した。その後も個体の採取があった。

 アクアマリンふくしまは現在、佐渡海峡沖で採取した1個体と静岡県駿河湾沖で採取した1個体の計2個体を展示している。論文の著者の一人で同館飼育展示部展示第1グループの山内信弥上席技師(49)は「新たな生息地が分かり、さらに北にも生息域が広がっている可能性がある。今後も調査を継続し、本種の生息海域を明らかにしていきたい」としている。

 アクアマリンふくしまなどによると、コトクラゲは水深80メートル以深に生息し、岩などに付着して生活する有櫛(ゆうしつ)動物。他に見た目が似ている生物がいないことやその特性から珍種とされている。1941年に昭和天皇が神奈川県相模湾沖で発見し、翌年京都大の駒井卓教授が琴のような形だとし、その名を付けた。