ドローンとロボットに「耳」 エフレイ、声や音で被災者を捜索

 

 福島国際研究教育機構(エフレイ)は22日、多数のロボットやドローンを活用し、地震や津波、原発事故などの災害現場で被災者を迅速に救助するための技術開発に着手したと発表した。ドローンとロボットに「耳」の機能を持たせ、要救助者の声や、わずかな物音から位置を高精度に推定する技術で、能登半島地震のような大規模災害で成果を発揮するとみられる。東京工業大や熊本大、産業技術総合研究所でつくる共同事業体が参画する。

 エフレイによると、聴覚センサーを搭載した複数のドローンを災害現場に向かわせ、音の方向や距離から要救助者の居場所を大まかに推定。緊急度などを判定した後、車輪や脚のあるロボットが現場に入り、高い精度で位置を特定する。救助隊などと結果を共有することで、迅速な捜索活動につなげる。ドローンやロボットは互いに連携し、現場に応じて台数を増やせるという。

 地震は発生から72時間が経過すると生存率が大幅に下がるとされ、早期の救助活動が重要となる。現在は人が実際に現地に入り、集音器などで行方不明者を捜すが、能登半島地震のように道路が寸断されるなどした場合、捜索隊が簡単には近づけず、災害規模が大きいほど人員や時間を要することが課題となっている。

 エフレイの担当者は「能登半島地震のような大規模災害で被災者を広範囲かつ迅速に捜せるようになれば命が助かる確率が上がる。研究を通じ、効果的な救助につなげたい」と話した。

 共同事業体はエフレイの委託で、10月まで基礎技術の開発に取り組む。審査を経て、その後も複数年の委託契約を結ぶ見通し。エフレイの委託研究は6件目。