高齢者虐待が過去最多 福島県内の養介護施設、2年連続で増加

 

 県内で2022年度に確認された養介護施設従事者による高齢者の虐待件数は9件(前年度比1件増)、相談・通報件数は32件(同10件増)でいずれも2年連続で増加し、過去最多となった。県は、施設職員への研修を継続するなどして、虐待の早期発見や未然防止を図る方針だ。

 福島市で開かれた県権利擁護推進会議で県が示した。厚生労働省が市町村を対象に行った調査を基に、県内の状況をまとめた。虐待の増加について、県は新型コロナウイルスの対応などで職員の負担が増えてストレスを抱えていることなどが要因とした。

 虐待の内訳は「心理的虐待」が最も多く、「身体的虐待」「介護等放棄」「性的虐待」と続いた。発生要因は「教育・知識・介護技術等に関する問題」「チームケア体制が不十分」が最も多く、「防止の取り組みが不十分」などもあった。相談・通報者は施設職員からが多かった。

 22年10月に小野町の特別養護老人ホームで入所者が死亡した事件は、23年度に職員による虐待があったと認定されたため、今回の件数には含まれていない。

 家族や親族などの養護者による高齢者虐待件数は240件(前年度比62件減)、相談・通報件数は555件(同30件増)だった。

 また、22年度に確認された県内の障害者福祉施設従事者による障害者虐待の状況も報告された。虐待件数は10件(前年度比4件増)で心理的虐待や身体的虐待が多かった。県は2月に施設向け研修を行い、虐待防止に向け意識高揚を図る。