地域が求める医療模索 いわき・かしま病院、学習プログラム企画

 
「病気の背景にあるものを知り、向き合っていきたい」と意気込む河野さん

 いわき市のかしま病院は、地域医療と福祉の充実を図ろうと「いとちプロジェクト」を立ち上げ、医療と地域のコミュニティのデザインに取り組んでいる。

 医師や医学生らが、同病院が運営する「かしまホーム」に1週間から1カ月程度滞在し、地域医療を学ぶプログラムを用意。主体的な実習や研修を通して地域が求める医療を模索している。現在、かしまホームに入居する杏林大(東京都)医学部5年の河野龍之介さん(東京都出身)もその一人。15日から2月9日までの日程でプロジェクトに参加し、地域住民との交流や訪問診療を通して地域の課題を学んでいる。

 河野さんは同大の臨床参加型実習「クリニカルクラークシップ」の受け入れ先を探す際、同プロジェクトを導入する同病院に魅力を感じたという。「医師は患者を診る際、どうしても病気にばかり目がいってしまうが、病気の背景にあるものを知り、向き合っていきたい」と意気込む。

 かしま病院診療部長の中山文枝医師(58)は「実習は健康問題の管理だけでなく、地域住民の暮らしにも寄り添える人間力を持った医師の育成に力を入れている。地域住民にも指導者として見守ってもらう、地域一体型の教育機関としての役割を担う」と語る。

 河野さんは「人や環境に恵まれ、学びを深められている。大学の知人にも紹介したい」と笑顔を見せた。

 プロジェクトなどについての問い合わせは事務局(電話0246・58・8010)へ。