阿武隈川流域、40年ごろには浸水世帯数1.8倍に 気候変動で想定

 

 福島河川国道事務所は29日、気候変動の影響を踏まえた2040年ごろの阿武隈川流域の水害想定を公表した。県内では国が管理する須賀川市以北で現在想定の約1.8倍となる約2万3200世帯が浸水被害を受けると試算した。

 試算は、現在使用している1986年の「8・5水害」規模の被害想定に気候変動による影響を加えた内容。29日の阿武隈川上流流域治水協議会・阿武隈川上流大規模氾濫時の減災対策協議会で示した。

 気候変動により平均気温が2度上昇した場合、40年ごろには降雨量が約1.1倍、流量が約1.2倍、洪水発生頻度が約2倍となる見込みであることから、阿武隈川流域で想定される被害を予想した。

 40年ごろに0.5メートル未満から5メートル以上浸水する世帯数は、1万400世帯増え、郡山市や須賀川市、伊達市などで拡大するとした。

 福島河川国道事務所は流域全体の被害軽減のため、おおむね30年で現行の河川整備計画の4.5倍に当たる約560万立方メートルの河川掘削など治水対策を進める方針で、「流域治水プロジェクト2.0」の原案に盛り込んだ。

 この原案には追加の治水対策として河川掘削のほか、田んぼダムやため池の活用なども明記したほか、流域の市町村と協力しておおむね20年で、リアルタイムで浸水状況を知らせる「ワンコイン浸水センサ」の設置などを進める。

 流域治水プロジェクト2.0の概要は、2月に阿武隈川上流流域治水協議会のホームページで公表される予定。

240130news7010.jpg