東北電力、1963億円黒字改善 4~12月期、燃料費反映の差益要因

 

 東北電力が31日発表した2023年4~12月期連結決算は、純損益が1963億円の黒字(前年同期は2303億円の赤字)だった。燃料価格の変動を電気料金に反映させるまでのタイムラグ(時間差)による差益で収支が大幅に改善した。

 電気料金の見直しなどもあり、売上高は過去2番目の2兆563億円(前年同期比3・6%減)を計上。経常利益は2788億円(前年同期は経常損失2231億円)に回復した。

 販売電力量のうち、小売は昨夏の猛暑で冷房需要が増えたが、産業用の稼働減や節電の影響も受けた。卸売りはエリア外への供給が減少。全体の販売電力量は564億キロワット時(前年同期比5・0%減)だった。

 また24年3月期の連結業績予想を修正し、燃料価格の低下に伴う電気料金の値下がりなどで売上高を従来予想の3兆200億円から2兆8300億円に引き下げた。経常利益は2千億円から2800億円、純利益は1400億円から2千億円に上方修正した。

 仙台市の本店で記者会見した樋口康二郎社長(国見町出身)は過去2年の大幅な赤字に触れ「大規模災害や急激な燃料価格の変動リスクを考慮すると、電力の安定供給には依然として厳しい財務状況にある」と説明した。東北電の有利子負債は3兆3280億円に上り、燃料価格の高騰前から1兆円近く増加した。自己資本比率も20年度の18・5%から悪化しており、今期は14・1%(前年同期比3・6ポイント上昇)となる見込み。樋口社長は財務状況の早期改善を図る考えを強調した。