避難者に寄り添う存在重要 能登で活動、栄養技師根本さん

 
避難者の現状について話す根本さん

 福島県から能登半島地震の被災地への支援が続いている。福島県も医師や保健師、技術系職員ら多くの職員を石川県などに派遣。地震発生から1カ月を迎える中、同県小松市で避難所の運営などに当たった福島県健康づくり推進課の主任栄養技師根本真紀子さんは「これからは避難者に寄り添う人の存在が重要になると感じた」と避難者の現状を話す。

 根本さんら県の派遣チームは1月22~28日、小松市に設けられた「1・5次避難所」の運営に携わった。避難所には体調が優れない人や高齢で体を動かすのが難しい人などがホテルや旅館での2次避難を前に滞在しており、同行した保健師と共に健康状態の確認や運営事務の補助などに当たった。

 到着直後の避難所はいまだ十分な食事が提供されておらず、仕出し弁当の配布が始まったのも帰県直前の1月26日だった。避難所で配布されるおにぎりや缶詰など「あるものを食べるしかない」(被災者)という状況の中、管理栄養士の資格を持つ根本さんは食事の助言などを行い、野菜が食べられるフリーズドライ商品や、筋力維持のためのタンパク質を取れる補助食品などの配布につながった。

 大きな被害が出た石川県では避難の長期化が予想され、2次避難の本格化で避難者の孤立をどう防ぐかも課題になりつつある。東日本大震災でも長期の避難生活の中で孤立し、心身の健康を悪化させる高齢者らが問題となった。2次避難先の巡回相談なども行った根本さんは「生活や健康面の不安を抱える避難者の中には気が張り、環境の変化で眠れないと訴える人もいた」と話す。旅館やホテルでは避難者同士の交流も減り、身近に相談できる人が少ない状況もあるといい「気軽に相談できる存在や孤立させないための支援などがこれから重要になる」と述べた。