福島駅東口前の再開発...縮小に不安 市議、整備効果の低下指摘

 

 資材価格高騰や市場環境の変化を受け、JR福島駅東口再開発事業の規模縮小が決まった。「見通しが甘かったのでは」「これで駅前ににぎわいを創出できるのか」。福島市と地権者でつくる再開発組合の両者が2日開いた市議会への説明会では厳しい質問も投げかけられた。

 再開発ビルの中核の複合棟は商業施設やオフィス、ホテルが入る「権利者棟」と市の交流・集客拠点施設となる「公共棟」に分割される。これまで市の施設として大ホール(最大1500席程度)、展示ホール(最大3千平方メートル程度)、併用の3種類の使い方ができるフロアが整備される計画だったが、今回の見直しで〈1〉劇場ホール(約千席)〈2〉コンベンションホール(約1500平方メートル)―のいずれか単独にする案が示された。全国規模の大会や学会の誘致による市街地活性化が期待されているだけに、市議からは整備効果の低下を懸念する声が上がった。

 権利者棟に入る商業施設などの見直しも今後の焦点となる。組合が郊外店舗や電子商取引(EC)サイトへの移行、新型コロナウイルスの影響などでテナント誘致が難航している状況を説明したのに対し「事業計画を作る段階でもそうした状況にあったのでは」との指摘が出た。組合の担当者は「世界情勢の不安や物価高騰などもあり、予想以上に商圏の厳しさが進んでしまった」と釈明。「身の丈に合った規模と市場のバランスを考えた構成」を検討する方針を示した。

 傍聴した同市の無職男性(63)は「将来のビジョンがない。一度建設したら、失敗しても何十年先まで残ってしまう。次世代の負の遺産にならないようにしてほしい」と語気を強めた。