只見線「管理に貢献」 椎根さん、福島県が初の鉄道技術職採用

 
辞令を受ける椎根さん

 JR只見線の鉄道管理を担う技術系の県職員が誕生した。県は5日、鉄道設備の保守などを担う技術職(信号通信)として、椎根健介さん(41)に辞令を交付した。県が鉄道技術職を採用するのは初めて。椎根さんは「只見線の安全に貢献したい」と決意を語る。

 椎根さんは本宮市出身。鉄道業界で働く祖父と父の姿を見て育ち、自然と同じ道を選んだ。只見線を含む会津地方の鉄道を担当していた2011年7月、只見線は新潟・福島豪雨で橋が流失するなど甚大な被害を受けた。復旧作業のさなかに北海道新幹線関係のプロジェクトに呼ばれ、志半ばで会津を離れた。

 昨秋、県が只見線の技術職を募集していることを知った。「自分の中では心残りで、時が止まったかのようだった。復活した只見線に関われるなら光栄だ」。家族からも背中を押され、応募を決意したという。

 この日、やや緊張した面持ちで辞令を受けた椎根さん。当面は会津川口―只見間で信号通信設備などの維持管理を受け持つ。約20年の経験があり「即戦力」と周囲の期待は大きい。

 「鉄道を維持する責任は非常に重い。手綱を引き締めていく」。椎根さんは力強く前を向いた。

 只見線は県が線路や駅舎などを保有し、JR東日本が列車を運行する上下分離方式で、22年10月に全線で運行を再開。4月には技術職2人が加わる予定で、県は只見線を守るため自前の体制づくりを目指す。