南相馬市、新庁舎完成は29年度目標 1年遅れ、分庁舎機能集約

 

 南相馬市は5日、同市原町区のゆめはっと駐車場に整備を計画する市役所新庁舎を巡り、完成が基本計画より1年遅れ、2029年度の開庁を目指す方針を明らかにした。拡充する免震機能の審査などに時間を要するため。新庁舎は地上4階建てとし、1階に市民が利用できる「市民スペース」を新設する方針だ。

 同日の市民説明会で基本設計の概要を示した。現在四つある分庁舎の機能を新庁舎に集約することにより市民サービスの向上と災害対策の強化を図る。

 1階の市民スペースでは住民同士の交流や災害時に自主避難場所としての利用を見込む。生活、福祉部門など市民の利用が多い窓口を1階に集約する。

 2階には建設部門など事業者向けの窓口の設置を検討している。3階に議会機能を置き、4階には市長室や災害対策本部室などの重要機能を備える計画だ。

 新庁舎敷地の駐車場は約280台で、現在の約60台から4倍以上に増える。延べ床面積は最大で約1万1000平方メートルと想定。事業費は基本計画時点で約71億円だったが、膨らむ見通しだ。

 建設予定地にはゆめはっと駐車場のほか住宅などがあり、市は用地取得などを進めた上で26年10月の着工を目指す。市によると、新庁舎開庁までは現庁舎で業務が続けられる。工事期間中もゆめはっと駐車場は一部が利用可能という。

 現在の本庁舎と隣接する東と西の両庁舎は新庁舎完成後に解体され、ゆめはっと駐車場になる。市は南と北の両庁舎については残す予定で、利用法を検討する。

 本庁舎を巡っては、建設から50年以上がたち、老朽化や耐震性の低下が進んでいる。駐車場が狭い上、四つの分庁舎に業務が分散しているため、市民の利便性向上が課題となっている。