初の女性隊長「隊員の安全も守る」 福島県警・高速隊の歌川さん

 
隊員たちの安全にも心を配りながら職務に当たる歌川分駐隊長(左)

 女性として初めての県警高速隊分駐隊長が仲間とともに高速道路の安全を守っている。歌川由紀福島分駐隊長(46)は「性差は意識していない。同じ警察官として、肩肘張らず互いにカバーし合える」と話す。

 歌川さんは郡山署を始まりに須賀川署、県民サービス課、福島北署桑折分庁舎などを経て昨春、高速隊に配属。高速隊勤務は初めてで、分駐隊長を命じられたのは予想外だった。

 「隊長として受け入れてもらえるのか」と不安もよぎったが、隊員たちは温かく迎え入れた。歌川さんは分からない部分は経験のある隊員たちに教えてもらいながら職務に当たる。部下の男性隊員は「きめ細かく対応して、よくまとめている」と仕事ぶりを評価する。

 交通事故対応や事故防止活動に取り組む上で特に気を配っているのは、隊員の安全だ。高速道路で事故捜査や違反車の取り締まりを行う隊員は常に危険と隣り合わせ。歌川さんは安全を心がけるよう隊員への注意喚起を欠かさない。「うっとうしいと思われてもいい。口すっぱく注意していく」

 隊員の安全を特に重視する一因となったのは、12年7月に起きた警察官が殉職した交通事故だ。いわき市小名浜の県道で取り締まり中だった交通機動隊員が交通事故に遭い亡くなった。歌川さんはこの事故がずっと心に残っており「取り締まりも大事だが、命をなくしてはどうにもならない」という強い思いを持っている。

 高速隊は東日本高速道路(ネクスコ東日本)と協力して交通安全を呼びかける活動に力を入れている。冬は積雪や道路の凍結に起因する事故も増えるため、歌川さんは「余裕を持った運転を心がけてほしい」と広く呼びかけた。