福島第1原発で汚染水5.5トン漏えい 浄化設備建屋の排気口から

 

 東京電力は7日、福島第1原発で発生する汚染水から放射性物質のセシウムとストロンチウムを取り除く設備を設置している建屋の排気口から、放射性物質を含む水の漏えいを確認したと発表した。水は土壌にも染み込んだとみられ、周辺の立ち入りを制限。今後、漏れ出た水と土壌の回収を行う。周辺のモニタリングポストなどに有意な変動はないが、原子炉施設の保安や特定核燃料物質の防護に関する規則に基づき、原子力規制委員会に報告する。

 建屋の外に敷いてある鉄板には、縦4メートル、横4メートル、深さ1ミリの水たまりが確認された。東電は漏えい量は約5.5トンで、放射性物質の濃度は220億ベクレル程度と試算。周辺の汚染状況を確認した結果、通常時と比べて240倍の放射線量が測定され、放射性物質を含む水の漏えいと判断した。

 東電によると、7日午前8時53分ごろ、高温焼却炉建屋に設置している第2セシウム吸着装置で発生する水素を排出するためのベント口から水が漏れ出ていることを協力企業作業員が発見した。装置は停止中だったが、点検に先立ち、配管に残っている水をろ過水で洗浄する作業を行っていたという。水による洗浄時には、ベント弁を「閉」にする必要があるが、16カ所中10カ所が「開」の状態だった。

 この日、第1原発が立地する大熊、双葉両町長らは中央省庁への要望活動をしており、吉田宣弘経済産業政務官は「あってはならない話。ご心配をおかけし申し訳ない」と陳謝した。